重厚な歴史文化に圧倒-OATA、中国江蘇省へ研修(3) 民間レベル、旅で日中友好促進
徳原 昌株 OATA理事長
現在、政府間の日中関係は芳しくなく、この4、5年、日本の旅行客は中国観光に対して熱が冷めている感があります。しかしこういったときだからこそ民間交流が重要です。
私ども大阪府旅行業協会(OATA)が入居しているビルの同じフロアに中国国家観光局駐大阪代表処があります。一昨年、代表処に劉海生・首席代表が赴任してこられ、親交を重ねてきました。これまでにも代表処の責任者とお付き合いをしてきましたが、今回の劉首席代表が休みを返上して日中の民間交流、PR活動に尽力されている姿を見て、私は劉主席代表の人となりに魅せられました。
今回の研修には大阪府旅行業協会の旅行会社110社を代表するメンバーと、我々を支え2500社が加盟する受入側の組織であるOATA連絡協議会の代表メンバーで大挙訪れました。連絡協議会の参加者は大阪に営業所・案内所を設置している140社の代表メンバーです。
連絡協議会の人たちは日々、関西の旅行会社830社にセールス活動を行っています。この140社のメンバーが今回の研修で知った観光素材やコース内容を830社の旅行会社に宣伝します。
我々OATA役員、連絡協議会のメンバーは誰1人として南京、鎮江、揚州に来たことがありませんでしたが、参加者の意見を聞くと非常に関心の高い意見ばかりでした。
OATA役員は会員110社に、連絡協議会の代表メンバーは関西の旅行会社830社へ、今回知り得た情報をしっかりと伝え、1人でも多くのお客様を中国へ送ることができるよう努めたいと思います。
夏軍 南京市旅遊委員会副主任
南京市民が一番好きな目的地のひとつが日本です。夏場では日本へのすべての直行便がほぼ満席です。
南京は中国の四大古都のひとつで三国時代は、呉の天領でした。料理も中国四大料理のひとつ「江蘇料理」があり、ぜひ味わってほしいと思います。
南京では現在、明の時代の遺跡を見る歴史のコース、中国の国民党時代の遺跡のコース、仏教文化のコースなどテーマ別の観光コースを用意しています。
日本の観光業は進んでおり、私たちにとっては大先輩です。今回の視察を通して気がついたことがあれば教えていただき、これからの観光業にいかし、互いに協力して発展していきたいと思います。私の故郷である南京を好きになって、日本で魅力を広めていただきたいと思います。
王明宏 揚州市旅遊局副局長
今年は中日友好45周年。節目の年に揚州にお越しいただき、歓迎申しあげます。揚州は遣唐使、鑑真和上など古くから中日友好の礎を築いてきた地です。
揚州は古い文化が数多く残り、運河のまちとして発展し、2011年に「大運河」は世界遺産になっています。揚州料理は世界で有名ですが、特に揚州炒飯は有名で、代表的な料理です。
今回の視察をご縁に友好の輪を広げていきたいと思います。
○
【江蘇省交流会の中国側出席者】 江蘇省旅遊局・葉凌波旅遊促進処処長▽同省同局・袁金委さん▽南京市旅遊委員会・夏軍副主任▽揚州市旅遊局・王明宏副局長▽鎮江市旅遊発展委員会・張丙挙旅遊促進処責任者▽江蘇旅遊日本推広中心(江蘇観光日本PRセンター)・斉静さん 以上、順不同。
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