ふるさと宮崎を歌う 亜細亜観光社長・吉川満さんが歌手デビュー
宮崎市の旅行会社、亜細亜観光代表取締役社長の吉川満さんが歌手デビューした。デビュー曲は、神話の里を舞台にした「伝説の里・高千穂」。高千穂町と高千穂観光協会の後援を受け、愛するふるさと宮崎をしっとりと歌い上げた。歌手デビューとともに日本作詞家協会、日本音楽著作権協会(JASRAC)にも入会。ふるさと賛歌を作り続けていき若手歌手の発掘にも意欲をみせ、着地型旅行ならぬ「ご当地ソング」で宮崎県を全国に発信する。
「伝説の里・高千穂」 ディナーショーで100人に披露
1月中旬に宮崎市内で開いた「吉川満 新春ディナーショー」。100人を超える観客が吉川さんの歌声に聴き入った。会場には、長年の付き合いがある旅行業界の仲間をはじめ、協同組合全旅九州の協定組織・九沖会のメンバーも詰めかけて歌手デビューを祝った。
席上、業界関係者を代表して熊本県・日本内外旅行会長の池田孝昭さんがエピソードを披露。「吉川社長の歌声を聞いたとき只者ではないと思いました。そこで同郷で幼馴染の作詞家、幸田ゆうじ先生を紹介しました。幸田先生も吉川社長の歌声に惚れ、デビュー曲の『伝説の里・高千穂』を作詞してくれました」。「我々の仲間から、このような人が出てうれしい。皆さんCDを買って帰りましょう」と会場を盛り上げた。
実は、吉川さんの歌手デビューは二度目。名古屋にいた学生時代、当時一世を風靡していたグループ・サウンズのバンドでボーカルとして活動していた。バンドは、とあるオーディションに合格し「吉川満&ブームビームス」としてデビュー。クールファイブや森進一さんの前座を務めたほか学園祭などでライブを行った。バンドはしばらく続けていたが、大手商社に就職し音楽とは疎遠になっていた。
30歳の時に宮崎県に帰郷。旅行会社に勤め出した。忙しい日々の中で、ひょんなことからカラオケの歌唱指導を頼まれた。昔取った杵柄で、歌い手としての喜びを再確認。3年前からは作詞の活動も始めた。
その歌はディナーショーでも披露した「想い出のフェニックスハネムーン」。デュークエイセスが歌い大ヒットした「フェニックスハネムーン」をモチーフにした。吉川さんは「東日本大震災で被災した人が宮崎に避難してこられて、50年前に新婚旅行で宮崎に来たとか。そこで半世紀後のハネムーンで爺ちゃん、婆ちゃんの賛歌を作ろうと思ったんです」。
ショーの合間に「69歳にして歌手デビュー。心を込めて歌っていきます」と話す吉川さんに、会場からは「紅白歌合戦を目指そう」などと歓声が飛んでいた。
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