三国志「呉」の国へツアー 中国・江蘇省、日本のファン誘客へ大きな“武器”
中国・江蘇省は、日本でも古くから愛されてきた物語「三国志」の舞台の一つ、呉の国があった地。小説や映画に限らず最近ではゲームにもなるなど、日本から誘客を図る上で、三国志は大きな“武器”だ。
そんな中、3月23日には春秋旅行が企画した三国志ファン向けの4泊5日のツアーが出発。ファンのほか、講談社と中国紀行、三国志のゲーム開発で知られるコーエーテクモゲームスが参加した。同省観光局は南京明孝陵風景区にある東呉大帝孫権記念館で歓迎式を開いた。
歓迎式で同省観光局観光促進処の叶凌波処長は「今回のツアーを通じて、三国歴史文化を探るとともに水に恵まれた江蘇の美景、美食、文化生活も十分に楽しんでほしい」と歓迎。三国志の歴史を研究している渡辺義浩さんと中国南京大学の童●さんも招き、研究講座を行って交流した。
会場の南京東呉大帝孫権記念館は「英雄少年」「三国争雄」「都を築く」「鐘山の魂」で4部分に分けて、呉の創始者・孫権の一生を紹介している。歓迎式では中国伝統の古琴による演出や3D映画「東呉大帝」を鑑賞。孫権像の前で記念撮影も行った。
ツアーの発端は昨年末に、同省観光局が東京都内で開いた交流会。同省観光局の銭国超局長は日本観光振興協会と交流を深め、両国の民間交流を一層深めるために、旅行者のニーズに応じたツアーを作成すべきだと提案した。そこで日本で影響力がある三国志に着目。呉の国があった同省の歴史を生かそうと、中国国家観光局東京駐在事務所や日本の観光業界、同省観光局、江蘇観光ピーアールセンターの協力で春秋旅行と連携し今回のツアーを企画した。ツアーは南京以外に無錫の三国城、鎮江の北固山などの三国志に関わる観光スポットも訪問する内容になっている。
同省では、国の観光交流が増えることで、今後日本の三国志ファンは旅行会社を通じて同省に訪問、三国志の歴史を探るだけではなく同省の魅力もより身近に体験できる、としている。
(●=山へんに令)
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