【観光業界リーダー年頭所感】株式会社滋賀県旅行業協会 代表取締役社長 北川宏 氏
謹んで新春のお慶びを申しあげます。平素は、滋賀県旅行業協会に対し、格別のご高配を賜り厚くお礼申しあげます。
昨年の旅行業界は、新型コロナウイルスの襲来で明けました。感染拡大の直撃を受け仕事が消滅、3月以降は海外旅行はすべて中止。国内旅行も自粛の影響でキャンセルが相次ぎ、4−6月は対前年より90%以上の落ち込みとなりました。
緊急事態宣言や外出自粛要請により、突然、世界レベルで、我々も今までに経験がない状態になり、旅行事業に限らず観光全体が非常に厳しい状態になりました。
その救済策であるGo Toトラベルキャンペーンが7月末に始まり、効果もあり少しずつ旅行需要も戻りつつありましたが、我々中小の会社が強みを持つ団体・法人向け需要が激減し業態を縮小することにした事業所も数多くありました。また12月14日には年末年始全国一斉一時停止となる急転直下の事態となり、Go Toトラベルに右往左往された1年であったと言っても過言ではありません。
「コロナ後の旅行業界」について、こんな記事がありました。
(1)旅に求める意義が変わる…ありうる1つの答えは「娯楽だけではない旅の目的」です。例えば「バードウォッチング好き」のように、自分の大切なライフワークを実現するための旅は、他の場所では代替が利かないのでニーズが強い。もう1つの可能性は「教育」。
(2)クリーン、サステイナビリティ、旅先を選ぶ基準が変わる…旅先を選ぶときには観光コンテンツの魅力、価格、アクセスなどは重要な要素ですが、新型コロナの後にはクリーン(清潔)というキーワードは欠かせなく、サステイナビリティ(持続可能性)、安全安心の基準も重要になる。
(3)デジタル、身体性、旅の楽しみ方が変わる…コロナ後は、旅前や旅中の楽しみ方にも色々な変化が起きそうです。1つは「デジタル」の融合です。すでにさまざまなオンライン予約サービスが旅には欠かせないものになっていますが、今回のコロナの影響で、「そこに行かなくてもデジタルで楽しめる」と感じるものが増えている。
このように、コロナ危機を経て、観光業全般や顧客のニーズに大きな変化が訪れ、加速する可能性は高いと感じます。こうした視点を考えることが、長い目で見て競争力を高める機会になるはずだと思います。
アフターコロナを見据えた旅行に対するニーズは燻っているものの、やはり感染に対する不安から、多くの人たちが旅行を躊躇しているのが現実であると思います。
旅行業界が、以前同様に戻るためには、ワクチンの成功などによって感染に対する不安を抑えることが必要だと思われます。本年はオリンピックの年でもあります。その上で、まずは国内旅行において復活の兆しが生じ、いずれは海外旅行者の数も拡大傾向を示すというのがアフターコロナの旅行業界の中長期的な展望であると考えます。
当協会といたしましてはまず、1月12日に研修会を開催いたします。「コロナ禍における今後の旅行業界のあり方」、またウィズコロナ時代の正しい知識の取得を目指し、琵琶湖グランドホテル様などのご協力を得て開催いたします。
滋賀県旅行業協会は、こうした環境の変化の中で、昨年までの成果を踏まえ、(1)会員に対しての今まで以上の情報発信(2)会員が少しでも売上を伸ばすための商品の造成(3)会員に対しての魅力ある協会づくりの取り組み(4)滋賀県・市町との連携を今まで以上に強化し会員に対しての助成事業の実施−を遂行することにより本年は会員全員が「生き残れる旅行業」を目指してまい進してまいりたいと考えております。
本年も当協会に対しましてご理解・ご支援をお願いするとともに、皆様にとりましても良い年となりますようご祈念申しあげ、ごあいさつとさせていただきます。
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