【観光業界リーダー年頭所感】一般社団法人日本温泉協会 会長 笹本森雄 氏
皆様、新年あけましておめでとうございます。
2022年の年頭にあたり謹んでごあいさつを申しあげます。平素より当協会へご協力いただき誠にありがとうございます。
昨年も20年に続き新型コロナウイルスの世界規模の感染拡大により、様々な社会活動が制約をうけた一年でありました。全国にわたり数度の緊急事態宣言が発出され、観光・温泉事業者は未曽有の被害を受け続けています。
そのような中、強酸性を特徴とする群馬県草津温泉、神奈川県箱根温泉、山形県蔵王温泉、北海道登別温泉では温泉が持つ免疫力向上効果、特に新型コロナウイルス不活性化に繋がる検証実験を学術機関と連携して発表し、効果が期待されています。
世界各地でコロナ変異種の再感染が高まるのに対し、日本は収束に向かうかの様相を呈していますが、ワクチン対策や各自の感性予防策もさることながら、日本人固有の衛生観念や日常の手洗い習慣、日々の入浴が高い効果を表しているのではないでしょうか。
当協会は前年度事業として「温泉施設における新型コロナウイルス対策対応チェックリスト」を季刊誌で発表し希望施設に合格証を発行いたしました。今後も各施設が毎日のウィズコロナ感染防止対策として活用していただくことを願っております。
また、国ではこれまで開発を規制してきた国立公園・国定公園などの自然公園で地熱開発を許可する要件を明確化し、開発推進へ方針転換が行い、特に今年は、「温泉資源の保護に関するガイドライン(地熱発電関係)」が5年に一度の見直しが行われます。日本温泉協会では有意義なエネルギー政策との共生を図るとともに限りある温泉資源の保護のため活動してまいります。
当協会は創立100周年に向け、(1)拙速な議論の下に安易な規制緩和をせず慎重で秩序ある地熱発電開発のための5つのお願いを要望し続けること(2)日本の温泉の良さを世界に発信し続けるため温泉文化をユネスコ無形文化遺産に登録を進めることを柱に事業を展開してまいりますので引き続きご支援ご鞭撻のほどよろしくお願い申しあげます。
最後になりましたが皆様方の益々のご健康とご繁栄を祈念いたします。
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