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【観光業界リーダー年頭所感】株式会社滋賀県旅行業協会 代表取締役社長 北川宏 氏

謹んで新春のお慶びを申しあげます。

平素は株式会社滋賀県旅行協会に対し、格別のご高配を賜り厚くお礼申しあげます。

終息の見えないコロナ禍の中、昨年は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発出された影響により、我々旅行業界の深刻さは甚大であり、本当に日々苦しい戦いをしいられているのが現状となっています。コロナ禍により、失われた2年という中で、どう変わることができるかを模索・再構築して行くことが必要と考えます。

観光庁は、テレワークなどの働き方の多様化を踏まえ、ワーケーション・プレジャーなどの「新たな旅のスタイル」の普及を進めています。これは、より多くの旅行機会の創出や観光需要の平準化につなげ、企業・地域・旅行会社が連携して取り組むものです。

我々中小企業には早期の対応は無理ですが、コロナ禍で需要が低迷している今だからこそ、各会員が得意とする分野を生かし、「安全安心な旅」「3密の回避対策」「地域観光資源の活用、再発掘」「市町・県との連携」「お客様が求めている企画提案」など付加価値をプラスした旅行業を構築・展開することが競争力を高めることだと思います。

昨年の旅行業界は、Go Toトラベルの停止後に始まりました。旅行需要はなくなり「売るものがない」状態に陥りました。

協会としては、旅行需要がないなら何か会員が売れる商品との思いから、物販を提案させていただきました。北海道・北のグルメ頒布会、お中元、お歳暮などを計画させていただいたところ、会員皆様の販売努力、また我々旅行会社が置かれた状況を各会員のお客様がご理解・ご協力いただき、多くのご販売をいただきました。本当にご購入にご協力をいただきましたお客様には心より感謝申しあげます。

また、昨年末には、毎年恒例の謝恩・年末お買物ツアーを実施させていただきました。

コロナ禍の影響で、参加者は約600名(2019年の約40%)となりましたが、会員がお互いに協力し合い、一つの事業目的を共有し、協会を盛り上げて行くことが重要だと思います。本年も参加会員を拡大し多くのお客様に喜んでいただければと思っております。

協会といたしましては、会員にいち早く情報を知っていただくため、市町(市町の来訪者助成事業)、県(安全安心な観光バスツアー助成事業、滋賀県事業継続支援金)、国(一時支援金・月次支援金)の助成金などの情報発信を確認ができ次第行いました。コロナ禍の状況下の中、会員からは早く対応ができたとのお声をいただき、昨年以上に今年も情報発信をさせていただきます。

昨年、11月にはワクチン接種者を対象に、一部では限定ツアーが始まりました。各都道府県でも経済対策として県民の県内旅行の割引支援が始まり、近隣府県への往来拡大もされました。少しずつではありますが、旅行需要回復の呼び水となっているのは間違いありません。

今年は、新Go Toトラベルキャンペーンが再開されるとの報道がある一方、新たなオミクロン株が全世界で感染拡大傾向にあり、協会としても引き続き感染拡大防止に努めながら、会員各社と協力し、観光の復活・再生に向け尽力していく所存です。

当協会といたしましては、まず1月26日に勉強会・商談会を開催いたします。「Withコロナにおける旅行業界、コロナ禍のテレワーク営業」と題し、世古誠先生のご協力を得て講演・商談会を、協会会員と協定会会員の合同にて開催いたします。この機会をひとつの今後を考える機会にしていただければ幸いです。

株式会社滋賀県旅行業協会は、こうした環境の変化の中で、昨年までの成果を踏まえ、①会員に対しての今まで以上の情報発信②会員が少しでも売上を伸ばすための商品の造成③会員に対しての魅力ある協会づくりの取り組み④滋賀県・市町との連携を今まで以上に強化し、会員に対しての助成事業の実施―を遂行することにより、本年は会員全員が「付加価値をプラスした旅行業」の構築を目指してまい進してまいりたいと考えております。

本年も、当協会に対しまして、ご理解・ご支援をお願いするとともに、皆様にとりましても良い年となりますよう、ご祈念申しあげ、新年のごあいさつとさせていただきます。

年頭所感

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