【観光業界リーダー年頭所感】株式会社JTB 執行役員西日本エリア広域代表 北村豪 氏
新春を迎え、謹んで新年のごあいさつを申しあげます。
昨年5月の新型コロナウイルス5類感染症移行に伴い、旅や交流による笑顔が日常生活に戻ってきました。
国内旅行が活気を取り戻したことに加え、昨年終盤には、2019年を上回る訪日外客数を記録するなど、その勢いはとどまるところを知りません。世界の旅客数を見ても、今年はコロナ禍前を上回ると試算され、日本発着以外のグローバル旅行も著しい回復が見込まれます。
関西から中国四国エリアの昨年を振り返りますと、5月にG7広島サミット2023が開催され、招待国首脳および国際機関の長による平和記念資料館訪問が行われました。この様子は世界に広く発信され、訪日外国人旅行者が広島を訪問する動機付け、来訪者増加の後押しにつながりました。
4年ぶり2回目の大阪開催となった昨年10月のツーリズムEXPOジャパンにおいては、来場者は4日間で14万8千人を超え、旅や交流の機運の高まりを感じることができました。
さらに、関西に本拠地を置くプロ野球チームのリーグ制覇を祝うパレードには延べ100万人が集まるなど、関西に賑わいが戻ってきたことを実感しました。人々の生活はほぼコロナ禍前の状態に戻り、本年も旅やイベントなど通じて国内外から様々な交流の機会が広がることに期待しています。
本年3月には北陸新幹線が金沢から敦賀まで延伸し、関西をはじめ、国内外のお客様に北陸地方の魅力をより一層知っていただく機会となることが期待されます。
また、関西においては、大阪・関西万博(以下、万博)の開催まで500日を切り、前売りチケット販売の開始や、開催に向けた準備が加速しています。
弊社においても、大阪・関西万博 運営参加(万博+観光ポータルサイト)ブロンズパートナーとして公式観光ポータルサイトに協賛いたしました。万博のテーマに関連した、日本各地の魅力溢れる観光地や旅のプランを紹介する役割を担います。
万博を起点に全国各地への人流創出を図っていくため、全国47都道府県のJTB拠点が地域の「タカラ」を発掘し、磨き上げていきます。
私たちは、旅行者と地域を、地域と地域を、そして地域と企業を「つなぐ・つなげる」ことで、引き続き、交流創造に貢献できるようまい進する所存です。
新たな一年も、コンプライアンスを最優先に、私たちの企業活動ひとつひとつが経営理念を実現し、持続可能なツーリズム産業の未来につながるものとなるよう、たゆまぬ努力を続けていくことをお約束し、年頭のごあいさつといたします。
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