【観光業界リーダー年頭所感】一般社団法人四国ツーリズム創造機構 代表理事 半井真司 氏
あけましておめでとうございます。年頭にあたり、謹んで新年のごあいさつを申しあげます。また、旧年中、四国を応援いただきました皆様に心より御礼申しあげます。
さて、昨年を振り返りますと、我が国の訪日外国人旅行者数が過去最高ペースで推移するなか、四国とアジアを結ぶ国際線の多くが増便となり、新たな定期便も就航。ようやく四国の観光にも活気が戻ってきました。
そうしたなか当機構では「四国の観光ビジョン」で掲げた『四国ブランドの確立』に向け「大阪・関西万博」を見据えた取り組みをさらに進めた一年となりました。
まずは持続可能な観光の推進であります。当機構では「四国ブランドの確立」というビジョン実現に向け、2022年7月に「四国『持続可能な観光』推進ネットワーク」を設立。四国が一体となって持続可能な観光に取り組むことを目指して四国域内でネットワークの輪を拡げながら取り組みを深化。これまでに世界の持続可能な観光「TOP100選」に4地域が選出されました。昨年9月には持続可能な観光地の国際的な認証機関である「グリーン・デスティネーションズ」が地域を表彰するアワードで香川県の小豆島、愛媛県大洲市が四国初のシルバーアワードを受賞しました。世界でサステナブルツーリズムの動きが加速するなか、日本の先進地として国際的な認知度が向上し「サステナブルアイランド四国」としてのブランド化に繋がることが期待されています。
次にアドベンチャートラベル(AT)の推進であります。さらなる市場拡大が見込まれるATについては、海外の旅行会社に対し、四国への誘客に繋げるべくATの魅力的なコースやコンテンツについてのプロモーションを進めており、10月のアドベンチャートラベルワールドサミット・パナマへの出展やATに対応するスルーガイド育成のほか、四国遍路のスピリチュアルな体験も織り交ぜつつ、あまり知られていない四国の魅力を発信し、消費額が高いATのさらなる推進を図ってまいります。
また、歴史的、文化的な繋がりも強く、連携協定を締結している関西観光本部、山陰インバウンド機構、せとうち観光推進機構の広域連携DMOとは、多くの訪日外国人旅行者が訪れる大阪・関西万博の開催をチャンスと捉え、広域的に西日本の魅力をアピールし、関西国際空港からの誘客促進、JR周遊パスや高速道路の乗り放題キャンペーン、周遊モデルコースなどの広域観光の情報発信、共同プロモーションを展開してまいります。
そのほか観光DXの推進として、四国誘客に必要なマーケティングデータを蓄積、可視化できる「データ・マネジメント・プラットフォーム」については、可視化したデータなどを駆使し、マーケティング能力の底上げにも繋げたいと考えており、四国域内のDMO、観光事業者、自治体などでのさらなる利活用を目指してまいります。
「大阪・関西万博」が開催される本年は、旅マエに加え、旅ナカのプロポーションを中心に事業を数多く展開し、四国ブランドの確立と内外からの誘客に向けてさらに取り組み、実りある成果を出す年にしたいと考えております。
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