【観光業界リーダー年頭所感】株式会社日本旅行 執行役員関西・北陸エリア代表 関昌博 氏
令和6年元日に発生しました能登半島地震および同年9月の能登半島豪雨で被災されました方々に改めましてお見舞いを申しあげます。地域の皆様と共に歩む旅行会社として、昨年は北陸新幹線延伸開業後の北陸方面への送客拡大の取り組みに加えまして、復旧・復興が遅れている能登地域で自治体や観光事業者、教育関係者などから必要とされている事柄をたびたびお伺いし、復興関連業務が輻輳する自治体窓口の後方支援や、能登および関西の高校生によるボランティア・交流活動の機会づくり、学校部活動の移動支援など、大変微力ではありますが旅行会社のリソースを活かしてお役に立てることを実施してまいりました。今後も被災地の復興の歩みにあわせて息の長いお手伝いをさせていただき、観光地としての賑わいを少しでも早く取り戻していただきたいと願っております。
さて、令和6年は国内旅行の回復や海外旅行の伸び悩み、インバウンドの増加とともに、一部地域におけるオーバーツーリズム、旅行費用の高騰、観光業界全般の人手不足という状況が顕著に続いた年でした。
令和7年に創業120周年の節目を迎える私たち日本旅行グループは、観光分野におけるこういった諸問題の解決や付加価値向上への取り組み、DX技術を活用したデジタルツーリズムなどを一層進めるとともに、「顧客と地域のソリューション企業グループ」を標ぼうして取り組みを続ける新たな事業分野においても、JR西日本グループや様々な協業者との連携による強みを活かした法人顧客の課題解決や、自治体の健康福祉や教育など諸施策への対応など、西日本エリアの地域課題解決にも引き続き積極的に取り組んでまいります。
そして、これらすべての事業の前提として、企業ガバナンスの強化、コンプライアンス遵守の徹底を位置付けて全社を挙げて責任ある事業の推進に努めてまいります。
さあ、待ちに待った大阪・関西万博が目前に迫ってきました! 私たち観光旅行業界にとっても手を伸ばせば大きなビジネスチャンスが目の前に広がっています。万博来場者が日本各地を安心して巡っていただけるようお手伝いをすることはもちろん、特に関西人が世界各国からの訪日客を「まちなか」でおもてなししながら(まちごと万博の取り組み)、各国の魅力的な文化に直に触れる機会が増えることで、今後のさらなる関西のグローバル化、アウトバウンドビジネスの復活にも繋げていきたいところです。そして、万博会場で連日繰り広げられるであろうグローバルな人的交流や多彩なイベント、明るい未来に向けたサステナブルな技術や世界最先端のアイデアを目の当たりにして、パスポート取得率が低迷している日本の若者たちがどんどん世界へ飛びだしていくことを願ってやみません。
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