90年ぶり鉄路復活 西九州新幹線・嬉野温泉駅、観光拠点化進む/佐賀嬉野特集
2022年秋に開業する西九州新幹線は、佐賀県の武雄温泉駅(佐賀県武雄市)−長崎駅間の約66キロ。フル規格新幹線で途中、嬉野温泉駅(佐賀県嬉野市)、新大村駅(長崎県大村市)、諫早駅(長崎県諫早市)が設けられる。
武雄温泉駅では、在来線特急列車と同じホームで乗換を行う「対面乗換方式」を採用。博多方面を結ぶ在来線特急「リレーかもめ」から、西九州新幹線「かもめ」の乗り継ぎがスムーズに行えるようになっている。「かもめ」は6両編成で、1号車のみ指定席。
嬉野温泉駅は「湯どころの趣のある駅」をデザインイメージとし、嬉野の湯宿の持つ和のテイストを用いた。外観は嬉野の山並みをイメージした大きな三角屋根が特徴的。内装は、白磁をベースに藍色の釉薬を施した肥前吉田焼の特徴を全面にしたデザインタイル、ヒノキの天然木を多用して温泉宿の雰囲気を醸し出している。
嬉野市の新たな玄関口になる駅前整備も進む。「健康と癒しのまちをアピールする嬉野の『新たなスタートポイント』」を整備方針とし、官民連携で整備する。
このうち駅西口は「温泉口」として観光拠点の役割を担う。嬉野市が主に整備するのは、嬉野市の玄関口としての観光インフォメーション機能を担う観光文化交流センターや緑あふれる公園のほか、交通結節機能としての駅前広場。
民間主導では、米ホテル大手のマリオット・インターナショナルと積水ハウスが各地に展開している「フェアフィールド・バイ・マリオット・佐賀嬉野温泉」を23年夏に開業する。
ホテルは4階建て84室。ホテルのほかカフェやレストランからなる飲食施設、地域の産品やセレクトショップなどの物販施設なども整備される予定。一帯は「道の駅」として登録を目指している。
いずれの施設もバリアフリー機能やユニバーサルデザインを採用。交流型まちづくりの拠点と位置づける。
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