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フェリークルーズで地域振興-髙橋・大阪市住之江区長vs井垣・フェリーさんふらわあ常務(3)

―さんふらわあという船にどのような印象をお持ちですか。

"マスオさん"の故郷・住之江 互いの魅力を発信

髙橋 白の船体にオレンジ色のデザインが強烈で、子どものころに行った大阪万国博覧会の太陽の塔とだぶるんです。特にあの船が夕方にATCの埠頭に泊まっている姿は、ドキドキするほどきれいです。区長になって2回ほど乗っていますが、九州から戻るとちょうど大阪は早朝で朝もやの大阪港の景色の美しさに感動しました。こんなきれいなまちで仕事をしているんだなあと。

井垣 そうなんです。朝の大阪は本当に美しい。さんふらわあは大阪港を目指して東向きに航海していますが、生駒山から昇る太陽の光が海面に反射してキラキラしています。

この美しさをお客様に知ってもらおうと思って、2014年の大晦日の便は別府港の出航時間を調整し、洋上で初日の出を拝めるようにしました。

髙橋 南港は6世紀に「すみのえのつ」と呼ばれ、国際港でした。遣隋使、遣唐使も住吉大社で祈りを捧げて「すみのえのつ」を出発し、難波津を経て瀬戸内海、九州へと行き、戻ってくるのも南港でした。遣隋使や遣唐使が見た光景と同じものを見ることができるのは感慨深いものがあります。

井垣 しかし、意外と南港と住吉大社の距離感が知られていません。歴史ある住吉大社、もしくは周辺の商店街を案内できるガイドとかがいれば、住之江区に深みが生まれます。

髙橋 実は全国民が知る「サザエさん」のご主人、マスオさんは大阪出身なんです。原作の第4巻にマスオさんが婿に入る前が描かれています。

ある住吉大社を熱心に研究されている方によると、漫画に描いてある建物の見え方や鳥居の角度からすると、マスオさんは粉浜というところに住んでいたことになるそうです。

住吉大社の近くには有名なうなぎ屋が今でもありますが、マスオさんはそこからウナギを頼んでいます。そういうことからすると、マスオさんは大阪の住之江区出身に間違いないようです。

80年代に大ヒットした漫画「キン肉マン」の原作者・ゆでたまごさんは住之江区出身で、そこで落書きをしていて生まれたのがキン肉マンです。

井垣 ATCで行っているコスプレのイベントと、サザエさん、キン肉マンとくれば若者やファミリーを惹きつける要素がありますね。

そういった点にも着目して住之江区、船の魅力の情報発信をしていきましょう。

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