OATA魂は揺るがず 新三役が現状、未来を語る(2)
―今期再度「最強の理事」の構築を目指すということだが、どのように進めていくのか。
徳原 OATAでは(1)業界の内情に精通していること(2)事業の経営能力に優れていること(3)責任感が旺盛であること(4)組合運営に積極的に取り組めること(5)組合員の信頼感が厚く、リーダーシップに優れていること。この5項目を「理事の資質」として定めており、これに伴った人選を各支部で行うことになっている。理事に選出された人たちはこの5項目を念頭に入れて、担当箇所を担っていただく。
「最強の理事」再構築で100社100億円死守
前田 不安もあるだろうが理事になれば、自覚が出てくるから大丈夫だ。一緒の仲間として2年間乗り切っていこうという思いを持って組合運営を進めたい。
鈴木 今回の理事のうち前期で「最強だった」理事が5人残っている。そのほか元理事が2人。理事経験のない理事は3人だけだ。バランスとしては悪くはない。経験を積んでもらえれば、よりよいOATAになると思う。なによりもチームワークが大切なので、心配はしていない。
―組合員100社、取扱額100億円を最低ラインとしているが、どう維持していくのか。
徳原 組合が存続していくには100社100億円という数字は対外的にもインパクトがあり、譲れない数字だ。しかしながら前年度の売上げは100億円を切っている。どうしても死守したい数字だがこの2、3年、倒産会員の発券額が非常に大きく、4社で10数億円にも上った。
このあとは、不良資産が出ないようになんとか維持し、回収も進めている。販売額も100億円にできるだけ早く近づけたいが、今の組合員の努力だけでは少し時間がかかるだろう。近畿・東海旅行業連合会(KTT)にも開放してクーポンの売上げを伸ばすという考えもあり、現在OATA内の特別委員会でKTT側と話を進めているところだ。
―取扱額90数億円の中で観光券を含む提携販売の割合が年々増えているように思うが。
徳原 確かに徐々に増えてきており、総額の30%強になる。この内容はパッケージがらみが多い。最近の消費者は大手のパンフレットを見て旅行先を決める傾向にあるため、どうしてもパッケージ販売になりがちだ。
また個別で手配をかけるとどうしても料金が高くなり、個別手配はむずかしい。
―そうなるとOATA連絡協議会の受入施設とのバランスがむずかしくなるのではないか。
徳原 OATA連絡協議会の人たちには地域の中で旅館、食事・観光施設を包括した企画の販売キャンペーンなどの提案をお願いしている。そのキャンペーン商品を販売していけるようにしたい。OATAは在阪の案内所を基本的には大事にしているつもりだ。OATAと連絡協議会の協力体制、協調体制は非常にうまくいっている。
OATAが一番弱いのは、一方面へ何百人もの人たちを集中送客するということだ。
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