料理でお客様に感動を 武田利史料理長(琴平・紅梅亭)、卓越した技能で「現代の名工」に(1)
香川県琴平町のこんぴら温泉華の湯紅梅亭の武田利史料理長が2020年度の「現代の名工」に選ばれた。厚生労働省が各分野で卓越した技能を持つ人を表彰する制度で、武田料理長は「卓越した技能を持ち『日本食普及の親善大使』として、日本料理を世界に情報発信している」ことが認められた。
幼いころ「大好きなお寿司が食べることができる」と、寿司職人になりたかった武田さん。ドラマ「前略おふくろ様」を見て、主演の萩原健一が山形から上京し板前修業しながら成長する青年の姿に憧れた。自身も同じ道を志し、高校卒業後、大阪・ミナミの割烹料理店で修業を始めた。
当時、料理は先輩が使った調味料や味付けを盗んで覚えろ、という時代。包丁に触ることもできなかったが、自身で研究を重ねて料理のコツを叩き込んだという。
「今はスマホでユーチューブを見れば、いくらでもレシピや作り方を見ることができますから、私たちの時代のように這いつくばって覚えることはないですね」
しかし、武田さんにとって修行時代に得た体験が今の自分の根幹を成していると自負する。逆に、今の人たちは楽になった分、どこで自身の根幹を作るのか、と首をかしげる一面も。
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