日本一輝く宿を決定・旅館甲子園(1) 観山聴月がグランプリ
若手経営者と働く若いスタッフたちが日本一輝いている旅館を決める第1回旅館甲子園が2月20日、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれ、宮城県青根温泉の「流辿別邸観山聴月」がグランプリを受賞した(トラベルニュースat本紙2月25日号1面既報)。
「誰もがうらやま旅館に」
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(全旅連青年部、1400軒、横山公大部長=高知市・土佐御苑)が主催したもので、高校球児にとっての春夏甲子園大会のように、若手旅館経営者と若手スタッフが輝く舞台をつくろうと開催。応援に駆け付けた同僚や地域の関係者、全国の旅館経営者や家族、スタッフ、観光関係者など800人が来場し大会を盛り上げた。
大会は居酒屋甲子園を参考にした。旅館で働く若手経営者やスタッフにステージでスポットが当たる大会として、また、こんなふうに旅館を経営してみたい、こんな旅館で働いてみたい、こんな職場をつくっていきたいといった、働き手の意欲や働く場としての旅館の魅力をアピールする狙いがある。
旅館甲子園には、全国から書類審査で予選を勝ち抜いた5つの旅館が出場。ステージで映像や小芝居をまじえながら、それぞれ15分程度のプレゼンテーションを行い、審査員の審査と会場の投票でグランプリを決めた。審査では、若手経営者の旅館経営に対するビジョンや、ともに働く若いスタッフたちとの意識の共有に加え、実際の取り組みや、地域活性化への寄与の度合いを重視した。
グランプリの観山聴月はプレゼンテーションで「喜んで」と笑顔で応じる接客や、宿泊客が記念日を祝う手伝いに工夫している様子を寸劇や映像で紹介したほか、過足亮料理長が「誰もがうらやむ旅館にしたい。夢は海外進出。観山聴月の海外支社長になりたい」と抱負を語った。
受賞の瞬間、スタッフや地域からの応援団たちは弾けるように、肩を叩き合いながら喜びを分かち合っていた。若おかみの原華織さんは「また一歩階段を上らせていただきました」と受賞の喜びを語った。
→日本一輝く宿を決定・旅館甲子園(2) 働く意欲と自館への誇りに続く