"KOBE"感じる着地型旅行とは 神戸観光シンポジウム(1)
産官学が連携して神戸観光の振興を考える「神戸観光シンポジウム」が3月27日、神戸市中央区の神戸夙川学院大学で開かれた。神戸観光活性化の取り組み事例が発表され、「KOBEツーリズム」のあり方を考えた。
「どうしても神戸に行きたいと思わせられるか」
神戸・ニューツーリズム事業実行委員会や神戸市、国土交通省神戸運輸監理部、同大学、YOKOSOみなとまち神戸コンソーシアムが共同で主催。3回目となる今年は神戸における着地型観光の推進をテーマに据え、事例発表を行った。
神戸市観光コンベンション課長の中西理香子さんは、市が進める着地型観光と神戸観光のビジョンを説明した。造船業などの産業観光や夜景、ジャズといった神戸らしい観光、昨年の「平清盛」による歴史観光など取り組みを進める中で、神戸観光の本質を調査。そこからわかったことを生かして、今後の方向性を見出したという。
産業観光や「平清盛」振興では、これまでの神戸のイメージと異なる産業や歴史も魅力として認識。「コンテンツの多彩さをあらためて知った」と中西さんは話す。
これを港町や夜景、ファッションなど神戸のイメージを形成する素材と組み合わせ「神戸ならでは」の観光を磨き、特別感や上質感あるコースづくりの推進が今後の方向性。今年度は「おとな旅・神戸」をテーマに、アクティブシニア層を対象とした顧客志向型の着地型観光を目指す。
中西さんは「個人的に思うのは、神戸はふらっときてその場ですることを決める観光客が多い。すき間時間をどう楽しませるか、どうしても神戸に行きたいと思わせられるか。それを、今までの神戸に一風変わったものを加えて作り出したい」。それには地域や観光事業者との連携が必要で「最後は民間の力です。手をとって進めましょう」と呼びかけた。
→"KOBE"感じる着地型旅行とは 神戸観光シンポジウム(2)に続く
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