「地産訪消」を考える 大阪・フードツーリズムセミナー(1)
食による旅行振興を促すフードツーリズムをテーマにしたセミナーが9月14日、大阪市浪速区の大阪府立大学I―siteなんばで開かれた。ご当地グルメが旅行動機として注目される中、地産地消をさらに発展させる「地産訪消」のフードツーリズムを論じた。
「今後の観光立国を担う」
大阪観光大学と大阪外食産業協会でつくるフードツーリズム研究会が主催した。「フードツーリズムをテーマに日本で初めて開催」と主催者がいうセミナーには自治体、飲食業、観光産業など約100人が参加。共催者の大阪府立大学観光産業戦略研究所の橋爪紳也所長は「フードツーリズムはこれからの観光立国を担うもの」と紹介し、フードツーリズムの振興を呼びかけた。
山形県鶴岡市でイタリア料理店「アル・ケッチャーノ」のオーナーシェフ・奥田政行さんが講演した。
奥田さんは「料理は土、気候、水の質、人でつくられる」とし、郷里の庄内地方の鳥瞰図を示した。「庄内は山の森が豊かで水の質がよく、四季もはっきりしています」。奥田さんは「適地適作」を地元農家に説いて回った。「皆さん、農協など流通主体の考え方だったのを世界基準の美味しさを提供する意識を持ってもらうよう努めました」。
→「地産訪消」を考える 大阪・フードツーリズムセミナー(2)に続く
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