「地産訪消」を考える 大阪・フードツーリズムセミナー(2)
奥田さんは自らも含め料理人の役割を「大地と人、人と人を結びつけること」と話した。それは行動に表れ、行政も巻き込んだ「食の都・庄内」のプロモーションへと発展していく。
「地産他消」経て「地産訪消」へ
「庄内を食のディズニーランドに見立てたんです。畑がパビリオンです」。「うちのレストランは、地元の皆さんには庄内の美味しいものを安く提供しています。将来の庄内ブランドを背負う子どもたちには特に。お金は遠くから来る人にもらうようにしています」。
アル・ケッチャーノで始まった「地産地消」は、首都圏などに庄内の産物を卸す「地産他消」になり、フードツーリズムを体現した「地産訪消」へと変わっていったと奥田さんは話した。
パネルディスカッションで登壇した大阪府柏原市のカタシモワインフード社長・高井利洋さんは、大都市近郊のワインツーリズムを提唱し実践している。耕作放棄のブドウ畑を引き取り、ワイン不適格のブドウ品種でワインづくりに取り組む。「多くの仲間を巻き込み、農業や漁業と連携すること」がツーリズムのカギと話す。
奈良県で農家民宿の開業に携わる県職員の福森博昭さんは「自分たちが栽培したものがどう食べられているか。相手が見えてモチベーションが上がります。僕たちは生産者のモチベーションを上げるだけです」。
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