国内初本格LCCの6カ月(1-1) 新規需要の開拓に手応え―ピーチ
国内初の本格LCCピーチ・アビエーションが好調なスタートを切った。本紙9月10日号で既報の通り、就航半年で60万人を超す搭乗客数を集め、平均搭乗率も8割近い79%。衆目を集める同社の半年間を総括し、今後どうしていくのか。営業本部マーケティング&コミュニケーション部の百目木(どめき)直人部長に伺った。
営業本部マーケ&コミュ部・百目木直人部長に聞く
我々がターゲットにしていた潜在顧客の開拓という意味では実感があります。利用客の一番のコアは24―29歳。次いで30代、シニア層です。
就航当初はシートベルトの締め方が分からないとか、札幌新千歳行きですとアナウンスすると「札幌へ行ってから新千歳へ行くんですか」という、いかにも初の飛行機旅行という方が3割ほどいらっしゃいました。
その傾向は座席指定にも表れていて窓側から席が埋まっていく。旅慣れた人は大抵通路側を選びますから、ピーチでデビューという方が多いと感じています。それは半年間の実績が示していますし、当初は搭乗率70―75%と見込んでいたぐらいですから。
―新規需要なので、既存航空会社とパイの食い合いはない、と。
そうです。大手の7―8割はビジネスユースですが、弊社はほとんどが観光利用です。チェックイン時間はシビアで、他社振り替えもなくビジネスには適していません。それでも1割はビジネス利用なので逆に驚いています。
またジェットスター・ジャパンが8月24日から関西空港―札幌線に就航しましたが、まったく落ち込みもなく、むしろ感覚的には数字が良くなっている。競合社が来ることによって、LCCの理解がより広まって相乗効果が生まれているのではないでしょうか。
付け加えると、竹島の問題で韓国の路線が低調というのは聞きますが、弊社に限っては影響はほとんどありません。昨日(9月13日)も仁川の搭乗率は95%でした。これは大手が政治問題に影響を受けやすいビジネスが主であるのに対して、我々は観光利用に特化しているからだと見ています。
→国内初本格LCCの6カ月(1-2) 旅行会社代売の拡大図る―ピーチに続く
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