JTB「地恵のたび」で交流促す(2) 地域の"点"を結ぶ
「『地恵のたび』は1カ所だけを見学するのではありません。地域内のいろんな資源を組み合わせて成り立っています。特に、地域にお金を落とすという意味で昼食は必ず組み入れています」と吉田さん。
地域をトータルでプロデュースする仕組みを
上勝町の場合、料理の飾りつけに使う葉っぱを事業化した株式会社いろどりの取り組みを見学するほか、「そうだ、葉っぱを売ろう!」の著書がある横石社長の講演会、町内施設での昼食と温泉入浴をセットしている。
実は、「地恵のたび」の設定でポイントになるのは、これら見学や昼食場所の手配や予約申し込みを現地でワンストップ化させることにあった。40カ所に増えた現在も、JTBグループの団体支店からのリクエストに対し、それぞれワンストップサービスで対応できるようにしている。「この仕組みを地域の方、行政、地元企業とともに作っていく。それまでは我々もやったことがなかったのですが、『地恵のたび』を造ることは、地域をトータルでプロデュースする仕組みを立ち上げることでした」と吉田さん。まちによっては観光協会、商工会議所が担っているケースもある。
「地恵のたび」を語る吉田さん
2年目は、JTB西日本の交流文化部とも連携し、元気な地域を各支店に挙げてもらうよう呼びかけた。そこで推薦のあった地域を団体企画販売課のメンバーが再調査し、新たに東大阪市や兵庫県の家島など6カ所が加わった。
「地恵のたび」に選定するポイントは(1)地域が一つになって何か取り組みを進めている(2)地域内でつながり(広がり)があるか否か(3)一企業色が強くないか―などという。元々地域にあるものをつなげ、広げていくという考え方だ。
→JTB「地恵のたび」で交流促す(3) 情報流通で営業環境づくりに続く