観光維新はかごしまから―国内観光活性化フォーラムと地旅博(2) 地域が喜んでこその着地型
―フォーラム誘致時から、波及効果を生むような仕掛けをしたいと話されていました。
今回初めて2日間開催としました。同じ日にフォーラムと地旅博が同時進行だと焦点がぼやけますし、お客さんも会員も伝統芸能や観光PRの方をご覧になりたいのではないでしょうか。そこを整理しました。
1万5千人集客 着地型で地域貢献
また、2日間開催にしたことで単純に予算は倍になりますが、ほとんどの人が1泊2日、2泊3日で来てもらえます。通しで1万5千人という目標を掲げている中、その数が地域に与えるインパクトは小さくないと思います。
メジャーなところは放っておいてもお客さんは来ます。マイナーなところにいかに誘客するか。見るだけ食べるだけの旅行商品ではなく、こんな体験ができるのかと興味を持っていただける旅行を提案しなければなりません。それが本来の着地型旅行だと思います。地域を元気にする、地域の皆さんが参加する。着地型=オプショナルツアーではありません。商業型の観光ではなく、社会型の観光こそが着地型旅行だと思うんです。
社会貢献まで含めた地域活性化、地方創生、本当に地域が元気になるということを主に考える。参加者よりも地域の人たちが喜んでいただけるような旅づくり。それが他のツアー会社とは決定的に違うところです。もちろん売れることは大事です。売れたとしても地域の人たちが喜ばないと、我々の存在意義は何だということになります。経済の側面を少し犠牲にしても地域に恩返し、お返ししよう、元気を出してもらおうという精神がないと着地型旅行は長く続かないと思います。
だから、大手旅行会社には参入してほしくない。大手が悪いというのではありません。地域に長年密着してきた恩義というのか、地域の方々と互いの人生に根ざしたもの、それを着地型というんだと思っています。
→観光維新はかごしまから―国内観光活性化フォーラムと地旅博(3) 観光が持つ社会性を発揮に続く