バス旅行の安全性 熊本県旅行業協会らが実証実験(2) 団体復活へアピール
実証実験に合わせて行った意見交換会では「除菌、消毒を乗車時にしてくれるし、途中で人が乗ってこないので他の公共交通機関と比べると安心・安全だと思った」「バスの乗降時にかなり時間がかかるので、行程に余裕がほしい」「日帰りバス旅行で40―60分の時間が余計に必要」「昼食時に会話を控えるのは大人にはちょっと厳しい」などの意見が挙がった。
また、バス会社からは「トイレ休憩などの短時間で座席や車内を除菌するのは難しい」とする指摘もあった。
熊本県旅行業協会の松嶋洋会長は「いかに新型コロナウイルスと向き合うかがこれからの課題であり、今回新しい生活様式に対応する貸切バス実証実験を実施したのもそのためです。Go Toトラベルなど各種政策で旅行需要が増えるとしても、まずは個人旅行が主体になり、貸切バスを利用する団体旅行の需要が回復するのはその後になると思われます。バス協会、食事施設、観光施設とも協議してさらに対策を講じていきたいと思います。お客様に対しても過度に心配したり自粛したりされないように、ガイドラインに沿った運用による安心安全な旅行を提供していることを発信し、秋の修学旅行シーズンを間近に控え、保護者の懸念を取り去ること、団体旅行の需要を図ることが重要です」と話す。

地元メディアの取材を受ける松嶋会長
また、熊本県旅行業協同組合の赤司大介理事長も「今回の実証実験で確認できた『安心・安全な』旅を盛り込むことで、これからの秋のシーズンに向け、立ち上げっていければと考えております」としている。
実証実験は地元マスコミの注目度が高く、多くの新聞社とテレビ局が取材した。
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