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新型コロナウイルスと観光業界 特別寄稿・松坂健さん「『禍』転じて今、我々がすべきこと」(3) 安さではない「驚き」を

(2)12月、3月末と決算の時期が近づく。僕自身はかなりの消費不況が起きると思っている。

まず、企業のリストラが顕在化して、パートや契約社員、派遣切りなどが本格化しそう。

それで発生するのは、一応家はあるものの、収入的には国民の半分以上がある種の難民化する現象ではないだろうか。

家賃を払ってかつかつ、コンビニ食などでしのぐ毎日。なんか嬉しくない現実ばかり。自分の先行きにも、ある程度、収入の道が確保されていると確信が持てるから、今、お金を使おうとなるので、こんな風に難民化するかもしれないと思ったら、そう簡単に消費にお金が回らないと思う。

そういう時に消費にお金を出動させるには「驚き」しかないと思う。安さではない、驚き。何かは僕には分からない。皆さん自身で考えていただきたい。でも、ビフォーコロナでやっていたことを踏襲していれば、そこに「驚き」はない。逆に言えば、従来と同じコンテンツのおもてなしメニューで行くなら「安さ」勝負しかない。

(松坂健=元跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授)

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