食の観光ルート構築 大起水産グループ(2) 「まぐろスタジアム」、旅行会社にアピール
魚食文化の発信拠点
大手スーパーなどでは定期的にできないマグロ解体、鳥取県境港をはじめ全国各地から独自流通網を確立し事業を拡大。2018年には創業地の堺市に800坪の「まぐろパーク」をオープンさせ、日本の魚食文化を発信する拠点をつくった。来年春には、京都府宮津市にも店舗を開設、地方にも魚食を広めていく。
「会長がつねづね言っているのは、四方を海に囲まれた日本は水産資源が豊富で、四季があり自然も豊かだということ。その一方で、食糧自給率は非常に低い。魚も食べない人も増えている。それを解決するには観光。日本の良さ、魚食文化を伝える『食の観光ルート』構想なのです」
そう話すのは、グループ会社・大起産業の酒井泉専務。
食の観光ルートは、日本国内外を見据えて、生産地と消費地をつなぐことを視野に入れる。その一環で同社では今年に入って、離島振興地方創生協会に加盟。大起水産の店舗で、長崎県の五島列島などのフェアも実施している。
「いま水産業は後継者難です。それを解消する一つとして生産者、つまり漁師さんの収入を増やすことを考えていかなければなりません。大起水産に行けば、ふるさとの魚、珍しい魚が購入でき食べられるというイメージを定着し、生産地と消費地を結びつけていきたいと考えています」と酒井専務。
酒井専務は、八軒家浜まぐろスタジアムを最前線の一つと位置づける。「クーポン契約などはしていませんが、旅行会社対応もさせていただきます。ぜひ送客いただき、日本の魚食文化をお客様に知らしめるきっかけにしていただきたいですね」と話している。
(前の記事)食の観光ルート構築 大起水産グループ(1) 生産地と消費地を結ぶ
- 「温泉チャージ」でブランディング 和歌山県とじゃらん、高付加価値プラン造成(24/11/25)
- 目標は25年中に署名100万筆 全国推進協、国民運動化し機運高める(24/11/25)
- 和歌山県旅館組合、「温泉文化」署名2カ月で1万5千筆を達成 12湯サミットで井上副会長に贈呈(24/11/25)
- ONSENを世界無形文化遺産に 「温泉文化」のユネスコ登録目指す(24/11/25)
- 「巡湯帳」と「御湯印」 わかやま12湯推進協が販売、12湯の周遊と再訪促す(24/11/25)
- 熊野本宮大社に「献湯」 12の湯を十二神へ奉納(24/11/25)
- 川湯温泉で第4回12湯サミット 聖地・熊野で“よみがえり”宣言(24/11/25)