職域接種推進し早期のワクチンパスポート導入を 日本観光振興協会が緊急アピール(1)
日本観光振興協会(日観協)は6月17日、東京・芝公園の東京プリンスホテルで会見を開き、職域接種の推進などワクチン接種加速化への協力、国際的交流の回復のための諸外国と連携したワクチンパスポートの導入など「ワクチン接種に関する観光産業からの緊急アピール」を行った。
未接種の差別や偏見に配慮
観光業界では一般の旅客が激減するなか接種の予約業務や旅館ホテルによる接種会場の提供、会場までのバス輸送など、これまで接種の推進に取り組んでいる。アピールではこうした取り組みを観光産業が一丸となりさらに進めていくことを明確にするとともに、観光産業自らが大手企業、中小企業を問わず職域接種を推進していくとした。
また、ワクチン接種により感染状況が落ち着き始めた諸外国を中心に国内交流、国際交流を回復する手段としてワクチン接種を証明するワクチンパスポートが導入されつつあることから、日本でも国際標準のワクチンパスポートの仕組みを早期に構築し導入するよう政府に訴えた。
一方で、ワクチンを接種していない人たちへの差別や偏見につながらない配慮が必要だとし、移動や旅行にあたってはPCR検査や抗原検査を有効に活用することが必要だとした。
日観協の山西健一郎会長(三菱電機特別顧問)は「コロナ禍で地域経済を下支えしている観光産業は厳しい状況にありますが、ワクチン接種が順調に進むとコロナへの雰囲気が変わります。観光産業界も一丸となりワクチン接種に最大限に協力し人々の安心に向けて取り組みたい」と緊急アピールの趣旨を説明した。
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