職域接種推進し早期のワクチンパスポート導入を 日本観光振興協会が緊急アピール(2)
会見には副会長3氏も出席した。発言要旨は次の通り。
全観光業で職域接種/PCR付プラン/国際潮流に乗る
冨田哲郎副会長(JR東日本会長)=一刻も早い人流の回復が喫緊の課題です。旅客輸送実績はコロナ前の50−60%程度にとどまっています。さらに新幹線など長距離利用は4分の1程度の状況です。自社としてのワクチン促進策としてJR東日本では6月21日から職域接種を開始する準備をしています。輸送の司令員、運転手、車掌、駅係員から接種を進めます。1日300人程度への接種からスタートし、11月、12月までに2万人の接種を予定しています。状況を応じて接種のスピードアップも図りたい。職域接種には観光産業、運輸産業全体で取り組んでいきます。
ワクチンパスポートの活用で経済活動を正常化させたい。国内地域の活性化、グローバルな交流の回復につなげたい。地域経済再生には観光交流が不可欠です。旅行者、受け入れ地域の住民双方の安心感につながるワクチン接種促進に全力を尽くします。その上で、接種できない人々へ十分な配慮が必要なことは当然のことです。
○
後藤高志副会長(西武ホールディングス社長)=観光事業者が従来からの感染防止策に今後も取り組みます。また、PCR検査の日常的な普及が必要だと思っています。グループ会社のプリンスホテルでは41のホテルで事前PCR検査付き宿泊プランを提供しています。また、新宿プリンスホテル内にPCR検査専門の医院を招へいし、迅速に検査できるようしました。池袋駅にも7月1日に開院する予定です。職域接種については6月21日以降1万8千人の接種を予定しています。旅行者、地域住民、観光従事者3者の安心安全に取り組んでいきます。
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髙橋広行副会長(JTB会長)=世界的にワクチン接種が進展するなか、日本も国際標準のワクチンパスポートを早期に導入する必要があります。感染が収束している国ではワクチンパスポートを前提とした旅行者受け入れを始めたところもあります。国際的潮流に遅れないよう、日本でも世界に通用するワクチンパスポートの仕組みづくりが求められています。コロナ禍が世界的に収束するまでワクチンパスポートはインバウンド、アウトバウンド、ビジネス、レジャーなど交流回復のスタンダードになるのは間違いありません。
もう1つは経済浮揚策の実施を要望したい。感染状況が収まっている地域を前提に、疲弊した経済回復のため需要を後押しする施策が必要です。観光事業者はギリギリの待ったなしの状況に追い込まれています。観光インフラ維持のためにも、ワクチンパスポートとタイミングを見据えた経済政策の実施をお願いしたい。
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