着物で旅する晩秋の名刹 長谷寺を“異日常”な探訪(2) 豊潤な歴史に感嘆の声
安倍文殊院も見学
昼食は長谷寺門前町の「湯元井谷屋」での和風会席。井谷屋の創業は文久元年(1861年)で、その2年後には京都の治安維持のため新選組が創設され、さらに6年後には明治維新を迎えている。明治という新しい時代に向けて生まれ変ろうしている日本の黎明期と歩を同じくした老舗旅館での食事は、着物を着て歴史に触れるツアーにはもってこいの場所。
屋号に「湯元」とついているのは1967年に地下600メートルから自家源泉の温泉の湧出に成功し、大浴場を「千人風呂」として提供しているから。今回は時間の都合で温泉入浴は叶わなかったが、再訪して入浴したいと話す参加者も。
続いて訪ねた安倍文殊院は日本三大文殊第一霊場で、大和十三佛霊場第三番。大化元年(645年)に創建された日本最古の寺の一つとされ、ご本尊は快慶作の国宝文殊菩薩。高さは約7メートルあり、日本最大と言われている。この文殊菩薩像に加えて、善財童子像、優填王(うでんのう)像、須菩提像、維摩居士像の5像は「渡海文殊群像」と呼ばれ、すべて国宝だ。
5像見学のあと「金閣浮・霊宝館」へ移り、開御堂運弁財天像、安倍晴明公像、阿部仲麻呂公像を見て回った。
その後、一行は着物から着換えてバスに乗り込み帰路へ。参加者は「着物を着て旅行をしたことで、これまでとは違う体験ができた」と喜んだ。
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