「どっぷり高知旅」―四万十に浸る時間(3) 四万十市観光協会が目指す組織像
リアル旅行社と関係深化
四万十市観光協会は、四万十市民祭納涼花火大会や四万十川ウルトラマラソンといった地域のイベントの主催・協力はもちろん、「日常観光」を提案する協会を目指して取り組みを進めているのが特徴的だ。
四万十市を訪れる観光客に対して地域や季節の情報の提供、サイクリングやカヌー、遊覧船といった定番の観光以外に、地域の日常に浸る「どっぷり高知旅」のような新たな商品の企画・仕入・手配を今後の事業の柱にしようと組織を強化中。例えば、遊覧船乗船料2千円の手数料1割を得ることより、漁師体験やガイドツアーなどの新商品とモデルコースを作成し、その企画・仕入・手配の手数料で収益を上げる仕組みに変革を進めている。

四万十川のシンボルとも言える
沈下橋で川風を感じる
同観光協会では「地方では民間活力が急激に弱くなっている中で、観光協会が主役となり、地域の観光事業者や異業種の事業者と一緒に戦う組織にならなければいけないと考えています」。
旅行会社に対しては「リアル」を重視。ツアーや地域情報ページで発信・販売してもらうことでウインウインの関係を築いている。今後についても「リアルの役割は非常に重要。リアルな旅行会社が地域の公益組織と今まで以上に情報共有・連携を図ることが重要だと考えています。今後もリアル旅行会社と連携を取り、商品開発・企画・仕入・手配力を強化し地域になくてはならない組織を目指します」と意気込んでいる。
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