地方誘客とコンテンツの販売を推進 地域観光魅力向上事業特別対談(1) 観光庁・豊重コンテンツ開発推進室長×跡見女子大・篠原准教授
インバウンドがけん引し観光需要が伸長する一方で、大都市偏重のオーバーツーリズムが顕在化する中、観光庁では、将来にわたり持続的に地方誘客を促進しようと25年度に「地域観光魅力向上事業」(40億円)に取り組む。同事業は、地域資源を活用した収益性が高く独自性・新規性のある観光コンテンツの開発から、適切な販路開拓や情報発信の総合的な支援を行い、中長期にわたり販売可能なビジネスモデルづくりを支援するというもの。事業担当者である観光庁観光資源課の豊重巨之新コンテンツ開発推進室長、有識者として跡見学園女子大学観光コミュニティ学部観光デザイン学科の篠原靖准教授に事業の狙いや取り組みで求めることについて語っていただいた。(2月6日に跡見学園女子大学で)
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―地域観光魅力向上事業の役割と内容について聞きたい。
豊重 大きく2つの狙いを考えている。1点目は、引き続き適時適切な地方への誘客を行うこと、もう1点が造成した観光コンテンツをしっかり販売していくこと。インバウンドの宿泊先が東京、京都、大阪で全体の7割を占めており、地方に観光客が足を運んでおらず、その点をしっかりと取り組んでいく。
24年度の地域観光新発見事業(新発見事業)の後継事業として、インバウンドに限らず、国内観光客の地方誘客に資する観光コンテンツの造成も可能とする。観光コンテンツは作ったものの、モニターツアーをして終わりや、一過性のイベントを行いその運営経費で終わってしまっては持続的な観光にならない。観光コンテンツを販売することに力を入れたい。そのため「魅力向上」というネーミングとした。
篠原 新発見事業では地域に眠っているものを発見しようという動きだったが、今回は販路を明確にしてつなげていける体制を強化する。事業展開を変える契機となるはずだ。
豊重 地域観光魅力向上事業では、伴走支援を行いながらビジネスモデルづくりに取り組み、地域で自走するための支援をしっかりと行っていく。申請前支援としてスタートアップセッションを開催し、観光分野の専門家によるセミナーを通じて、事業計画などのブラッシュアップにつながる情報を提供する。採択後には①専門家によるオンラインセミナーの開催②地域観光サポーターによるアドバイス③SNS等を活用した情報発信支援④旅行会社等との商談会の開催⑤事業に関する個別相談の実施―といった主に5つの事業実施支援を行う。これまでの事業の反省も踏まえて、丁寧に対応しながら手厚い事業にしていく。

観光庁の豊重巨之新コンテンツ開発推進室長(右)と
跡見女子大の篠原靖准教授
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