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地方誘客とコンテンツの販売を推進 地域観光魅力向上事業特別対談(2) 販路を明確に、持続的な観光を実現

―新発見事業を振り返り、好事例とは。

豊重 1月29日に開催した「『地域観光新発見事業』成果発表会」では、事業者が地域で合意形成をしてインバウンドを受け入れるマインドを醸成した事例、新たな観光コンテンツの販路開拓や情報発信の発見があった事例などが披露された。成果発表会は、地域観光魅力向上事業の事業サイトで、参考動画としてアーカイブ動画を公開している。ぜひ視聴いただき、事業計画等の策定に活用してほしい。

―類型については。

豊重 新発見事業と同様に「販売型」「新創出型」の2つの類型を設ける。販売型は本事業実施期間内に造成した観光コンテンツを販売することを目的にした取り組みであること、新創出型は新たな観光コンテンツ造成および販路構築を行い、事業終了後速やかに販売開始することを目的にした取り組みであることが求められる。

篠原 販売型、新創出型のどちらであっても、地域の受け入れ体制のあり方、ストーリーを活用した販売戦略が立てられないまま事業が終了してはならない。本事業では持続性をしっかりと見られることになる。

―SNSの活用についてどう評価しているか。

豊重 新発見事業の成果発表会でもSNSの活用手法が発表され、実施主体の方が反響の大きさに驚くことがあった。新発見事業のインフルエンサー派遣では、インスタグラム内で販売までの導線を設けるなど、販売につながる取り組みとなった。SNSを活用した取り組みは引き続き支援していきたい。

篠原 観光の世界もインスタグラムでPRをして販売につなげるなど、仕組みが変わってきている。継続的な受け入れ体制を作っていけるかどうかの中に発信は欠かせないものであり、申請者も意識してほしい。

―今後のスケジュールについて。

豊重 1次公募の期間は、3月3日から4月18日。最低事業費600万円で、事業費600万円の場合、補助額500万円、自己負担100万円で事業が行える。

前々回の「インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成支援事業」では、申請者や採択事業者から書類関連の手間が多いという意見があり改善を図ってきた。本事業は、事業としてもさらに向上し、より成果を出していただきやすい形へと進化する。皆様からの魅力的な多くの応募を待っている。

(前の記事)地方誘客とコンテンツの販売を推進 地域観光魅力向上事業特別対談(1) 観光庁・豊重コンテンツ開発推進室長×跡見女子大・篠原准教授

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