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観光庁が「着地型旅行の現状」を調査(2) ポテンシャル高く将来有望視

消費者の着地型への認知度の低さが大きな課題としてクローズアップされる。参加経験は「何度も」「1度」を足して約10%だったのに対し、「このような旅行があるとは知らなかった」が49.」2%と半数を占めた。リピート率は52.9%、「興味がある」は27.5%だったことからも、市場への浸透の努力が求められる。

消費者特性と事業者の実感

しかし、分野別では産業観光、文化観光が「興味がある」から参加へ、参加からリピーターへと移行率が過半数を超えた。期待を満足が上回るアンケート結果からも着地型旅行のポテンシャルの高さがうかがえる。

事業者・消費者が持つ着地型旅行の印象は、事業者は「利益は高くないが人気はある」。一方で消費者は「満足度は運営者の想像以上に高い」「料金は運営者が思っているほど高く思っていない」といった実感の乖離も見られ、事業者の着地型への自信が定着していないように思われる。

一方で、着地型旅行の「将来像」は、事業者の80%以上が「たいへん有望な市場」「販売方法などによっては有望」と高い期待感を持つ。「今後もぜひ参加したい」と考える消費者が15%程度の分野があることを考えると悲観したくもなるが、リピーターは「また次も」と考える人が低い分野でも60%を超える。着地型旅行は「気に入ってもらえれば何度も」という特徴を有する市場であるようだ。

発展のカギを握る「リピーター化」は、「自分のための勉強」がキーワード。「日ごろできない体験」を参加意向に挙げた人は1回きりが多く、「ためになる」はリピーターが多い傾向が見える。前者に注力する事業者も多いが、消費者の傾向をうまく捉える必要があるだろう。

消費者の参加理由も見てみよう。「やりたいことだったから」は当然比率が高く、なかでもエコツーリズムとヘルスツーリズムは目的意識と商品企画意図の合致が見受けられる。「空いた時間に」はほとんどなく、「安価」「現地で興味を持った」「現地で気軽に」はまずまずで、旅館ホテルでの申込などに効果がありそうだ。

満足理由は「やりたいこと」はもちろん、「地域をよく知ることができた」は好評価。「ガイドがよかった」はエコツーリズムで高く、今後もガイドの力量向上が満足度向上に欠かせない。

観光庁が「着地型旅行の現状」を調査(3) 事業者の課題と歩むべきステージに続く

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