地元の熱き思い伝える
年に一度、全国旅行業協会(二階俊博会長)が主催する「国内観光活性化フォーラム」は、中小旅行会社が魅力ある地域素材を見直し地元産業と連携しながら旅行商品化する「着地型旅行」を推進するために行われているもので、第5回目となるフォーラムは1月17日、岡山県倉敷市で開催された。
基調講演、パネルディスカッション、交流会という流れが定番だが、今回は出演者には申し訳ないがシンポジウムの内容より受入態勢の充実度に驚かされた。地元商工会議所のご婦人方や青年会議所、コンベンションビューローにかかわる人たちが、全国から来た旅行会社をはじめとする関係者をもてなした。
交流会も1階、2階に分かれ、しかも1階が屋外になるのを承知で倉敷チボリ公園内のアンデルセンホールで開いた。1月の屋外は寒いが、使い捨てカイロを参加者に手渡してまでも同公園を見てほしかったのだ。チボリ公園もできうる限りのライトアップで存在価値を示した。
こういった受入側の熱心さが伝わったのか、参加者は過去最高の1700人となり、翌日のエキスカーションもこれまでのフォーラムでは考えられない660人が参加し、倉敷市内の美観地区や産業観光施設を見て回り、御座船での瀬戸内海周遊を楽しんだ。それぞれのエリアは持ち味をいかして魅力を伝えた。
当日配布された記念誌にしても倉敷や岡山、中国エリアの最新情報を盛り込んであり、ある意味で今回は意気込み、各施設、人のふれあいをアピールする地域あげての観光プロモーションフォーラムであったといっていいだろう。
(トラベルニュースat 08年1月25日号)