前向きな仕事で活路を
大阪直営案内所連絡協議会の創立20周年記念式典で、神戸のビジネスホテルと観光の支援を行う「つだきよ本舗」の津田喜代子さんの講演を聞いた。
初めてお目にかかったが、元気のよさと人懐っこさには驚かされた。少し話をしただけで旧知の間柄のような雰囲気になってしまう。とにかく底抜けに明るい。ホテルの営業ウーマンとして活躍し、支配人にまで登りつめ、今でも旅行会社から神戸観光の相談に応じることも多く、重宝がられているようだ。
講演では添乗や旅館に泊まって感じた自身の体験を中心に話をしておられたが、「あと何年かを穏便に過ごせたら」という仕事の仕方はやめようと訴えていたのが印象に残った。
インターネットの台頭など社会の変化で、旅館ホテルの案内所や旅行会社のあり方が大きく問い直されている時代ではある。だからといって、ものごとを後ろ向きに捉えていては何も進まないのに、案内所や旅行会社で働く人には「自分の代で終わっていい。息子には跡を継がせたくない」「将来性はない仕事だ」と平気で話す人が少なくない。
繰り返しになるが、現状は相当厳しいことは間違いない。だからこそ、前向きに仕事をして、活路を見出しましょうと、津田さんは言いたかったのではないか。津田さんも底抜けの明るさを持ち味に、様々な困難を克服してきたに違いない。
「幸福だから笑うのではない。笑うから幸福になるのだ」という言葉があるが、「明るく元気に前向きな」仕事をすることで活路を開きたい。
(トラベルニュースat 08年9月25日号)