5つの言い訳を排せ
観光業界では相変わらず格安競争に歯止めがかからない。業態の変化が目まぐるしく、その対応に組織改革や人員・店舗の整理に追われる旅行会社。団体中心からグループ・個人化へ移行するなか、サービスや料理内容、客室、料金などの見直しを迫られる宿泊施設。既存の観光業界で旗振りをしてきたところが大転換期を迎え、新たに観光業界に参入してきた新規企業は今のところ元気だ。
「日本でいちばん大切にしたい会社」(あさ出版)の著者、坂本光司さんによると、苦戦を強いられている中小企業の社長には共通する"5つの言い訳"があるのだそうだ。
「景気や政策が悪い」「業種・業態が悪い」「規模が小さい」「ロケーションが悪い」「大企業・大型店が悪い」が、その5つで、どれも外部環境が悪いから自社の業績が上がらないとしているところに特徴があるという。
そういえば我々の業界では、この"5つの言い訳"が横行しているように思える。とはいっても、わかってはいても実行するとなると、そう簡単なものではないというのが現実だということは、よくわかる。
新しい年を迎えて「今年も厳しい年」になるのは間違いなく、先行きは不透明だが、まず"5つの言い訳"を排したところからスタートしませんか。
(トラベルニュースat 10年1月1日号)