「もてなし」の全国大会
全旅連(佐藤信幸会長)の第88回全国大会がこのほど、岐阜市で開かれた。1000人を超す参加者で盛会だった。ここ何回かの全国大会は1000人を下回ることはなく、地域らしさを前面に出したイベントや懇親会の内容も好評を得ている。
今回は岐阜市ということもあって懇親会のあとのアトラクションは、1300年の歴史を持つ長良川の鵜飼を楽しむものだった。現在、鵜飼の観覧船は大小含めて45隻あるが、今回のアトラクションではこれをすべて貸し切って行われた。鵜飼観覧船事務所によると、観覧船すべてが貸し切られたのは、ほぼ20年ぶりだそうだ。
準備を進めた大会実行委員会では、ホテルで行われた懇親会の料理と観覧船での料理に工夫を凝らし、観覧船での料理は数少ない天然ものの鮎の塩焼きなど、日ごろ口に入りにくいものを出し、参加者を喜ばせた。
クライマックスには花火を打ち上げたほか、実行委員会の瀧多賀男委員長(下呂温泉・水明館)自らが各観覧船を回ってお礼を述べ、実行部隊の青年部員にも「諸君らが頑張ってくれて大会を盛り上げてくれた」とねぎらいの言葉も忘れなかった。
文化や歴史はもちろん「もてなし」に最も重点を置いた全国大会だったように思う。
(トラベルニュースat 10年7月10日号)