バスガイドさんの涙
7月末、全旅協と全旅は口蹄疫問題で観光客の動きが止まっている宮崎県を支援しようと「がんばんないよ宮崎! 応援する隊」キャンペーンを開き、全国の会員の代表が集った。ここでは翌日のエクスカーションでの出来事をお伝えしたい。
一行は2台のバスに分かれ、西都原古墳群、綾照葉大吊橋、綾町酒泉の杜を見て回った。筆者が乗ったバスは関西の人たちが多く、前列の大半を「占領」していた。旅行会社の人たちとベテランのバスガイドさんとの会話のやりとりは、漫才をしているような「ボケ」と「突っ込み」で車内は笑いが絶えなかった。
バス旅行独特の楽しい雰囲気が続き、帰着点の空港に近づいたとき、乗客全員でバスの乗車口にあった義援金箱にいくばかりかの金銭を入れ、バスガイドさんに手渡した。バスガイドさんは「久しぶりの仕事で、皆さんに励まされました」とお礼を言われたが、関西の人たちとの楽しいやりとり、そして最後に義援金ということで心が和まれたのだろう、涙ぐんでおられた。
バスガイドさんの話しぶりで、いかに仕事がなかったのかが伝わってきて、これから宮崎へ1人でも多くのお客が行かれることを願わずにはおれなかった。関西の全旅協の数支部は、研修旅行先を宮崎に決めたという。
(トラベルニュースat 10年8月25日号)