早期の「経済活動」を
前号のこのコラムでも「自粛の自粛をやめよう」と書いたが、未だに自粛旋風は吹き荒れていて、やみそうにない。様々な温泉地や観光地から「このまま自粛していては干しあがってしまう」という嘆きの声を聞いていながら、なすすべがない。節目の年にあたり大々的なイベントを計画していたある自治体からのファクスが今日(4月5日)届いて、ようやくホッとしたところだ。
そのファクスには、「これまで自粛してきた」という前置きのあと「しかしながら、やはり我が国が立ち直るためには経済活動の再開が不可欠であり、これが被災地復興に繋がるとの認識から、今後は単なるイベントではなく、経済活動の一環として計画通り実施し、観光業を活性化することで復興のための資金集中を図り、かつ復興に向けた力強いメッセージを発信することも大切な視点であると考えます」と書かれてあった。
ここまではよかった。しかしイベントの実施は4月29日以降、とあったので「自粛解除に、まだそれだけ時間がかかるのか」と思ってしまった。要はゴールデンウイークまでは「自粛」するということだ。
「自粛」を止めて即、「経済活動」を行っていただきたいものだが、どこも「腰が重たい」。自粛という経済活動をやめて観光業界の1日も早い復興は可能なのだろうか。
(トラベルニュースat 11年4月10日号)