大事な今夏の宿泊客
ある広告代理店のマーケティング調査会社による発表では、今夏のボーナスの使い道の第1位は国内旅行で、第3位に海外旅行という結果が出たそうだ。
これを裏付けるようにJTBの夏休みの旅行動向の見通しでも、今夏に「旅行に行く」と答えた人は15.8%、「多分行く」とあわせると36.9%が旅行に出るというアンケート結果になっている。この数値は過去5年間で昨年に次いで2番目に高いのだという。
都市部では節電が叫ばれているなか、自宅で暑苦しくいるよりかは涼しい観光地で夏休みを過ごしたいと思うのが人情だろう。それがこういった調査結果に表れているのだろう。夏休みの長期化と分散化で今夏の旅館ホテルへ客の流れができたらと願うばかりだ。
しかし旅館は長期化、もしくは滞在型を求めてきた宿泊客を満足して帰らせることができるのだろうか。食事しかり、滞在メニューしかり。せっかく涼を求めてやってきた宿泊客を満足させることができなければ、多少の暑苦しさは我慢してもアーバンリゾートを楽しもうという需要を増やすだけになってしまう。
いずれにしても前記した調査では観光客は動くのだから、ここは新たな重要をつくる正念場として旅館の関係者には踏ん張っていただきたい。
(トラベルニュースat 11年7月25日号)