復興支援で存在感を
全国旅行業協会と株式会社全旅は10月22、23日、和歌山県内で「和歌山県・奈良県・三重県支援会議」を開催した。観光庁職員なども加わって関係者80人が、9月の台風によって見舞われた被害状況の確認や情報交換を行った。
会議での報告によると和歌山県内の道路は復旧し、世界遺産・熊野三社の参拝、熊野古道のウオーキングもほぼ以前と変わらずに観光できる状況にある。温泉地についても南紀勝浦温泉旅館組合は全13施設、龍神温泉郷は全17施設が平常通り営業しており、本宮温泉郷は全30施設のうち7施設を除いて営業を再開している。台風の影響が直接的になかったにもかかわらず、白浜温泉や高野山、和歌山市内の宿泊施設は風評被害で観光客が減少しているという。
この日、参加した全旅協会員旅行会社は1人でも多くの観光客を送客することを確認したが、愛知県ではすでに100人単位で支援の送客を行っているという。
今年は大きな災害が相次いでいる。全旅協と全旅では9月末にも、福島県内で「東日本復興支援会議」を開き、全国の5500会員が一丸となって送客支援を行うことを決議した。こんな時にこそ、全国組織でありながら会員1社は地域に根ざす旅行会社という全旅協の存在感をアピールし、力を発揮してほしい。
(トラベルニュースat 11年10月25日号)