瀬戸内海道1号線
NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」。3年続けて年末に放映され、今年で最終章を迎える。4回にわたって、旅順攻防、203高地の戦い、日本海海戦を通して近代日本構築のために日本人がどのように生きたかを描きだす。
この「坂の上の雲」をテーマにまちづくりを行っているのが愛媛県松山市だ。物語の主人公である秋山好古・真之兄弟、正岡子規に関連する素材を使ってまち歩きや史跡をめぐるという取り組みを行っている。
これをベースに松山市では「瀬戸内・松山構想」という広域的な観光戦略を打ちたて、瀬戸内海が持つ魅力を最大限に引き出し、物語を演出しながらニューツーリズムを創造しようというもので、旅行会社も商品化に乗り出している。
愛媛県松山と広島を結ぶ海上は多島美の景観、歴史や文化、産業など多彩な資源の宝庫であることから、まず松山―呉―広島―宮島の海の道を「瀬戸内海道1号線」と命名。引き続いて2号線、3号線と広げていく考えだ。
来年の大河ドラマは「平清盛」で、清盛ゆかりの広島・宮島の厳島神社に注目が集まる。「坂の上の雲」と合わせて「瀬戸内海道1号線」を世に告知するチャンスだ。旅行会社もこの動きに呼応して業界あげてアピールに努めたい。
(トラベルニュースat 11年12月10日号)