中国へのネット情報
先日、日本に何回も訪れている中国の経済記者から聞いた話によると、「中国マーケットはこの10年間で少なくとも500万人を日本に送客している。その1人あたりの購買力は16万円以上という高さだ。現状からすると、2020年には中国人観光客の消費総額は、日本の外国人観光客の消費額の50%、日本人40万人分の雇用を創出することになる」と分析している。
人口減少などに伴い、国内旅行客の増加に期待が持てない日本の観光地や宿泊産業は、中国マーケットに多大なる期待をかけ、セールスプロモーションやインターネットなどで情報発信しているのは周知の通りだ。
ところが、情報発信について、ある中国インバウンドコーディネーターO氏は「すべてとは言わないが、ホームページに記載されているほとんどの中国語の翻訳は中国人には理解されない。日本語がわかる中国人でも中国語がわかる日本人でも、よほど2つの国の言葉を理解していないと中国人に本質は伝わらない。留学生ではなおさらだ」と指摘。
さらに、インターネットで情報を出せば中国人が見てくれるなんてことはなく、どの検索サイトがいいのかを見極め、中国人がどのような情報を求めているのかを知るべきだという。O氏は「本物」「清潔」「親切」「環境」をキーワードにあげた。
(トラベルニュースat 12年1月25日号)