全員出席の年度総会
関西には中小旅行会社と宿泊施設など受入機関でつくる組織があり、共に協力しあって利益を出そうと頑張っている。そのなかでも「旅仲間」という組織は、旅行会社が25社、受入側が40社ほどの会員で3年前に設立された。
親ぼく団体ではなく、年間の送客人員を明確にし、1人もお客を送れない旅行会社は退会ということもあるらしい。受入側には月ごとにどこの旅行会社が何人お客を送ったかを発表するほど送客へのこだわりを持つ。先日行われた年度総会は全員出席で、参加旅行会社の意識の高さを物語る。
昨年は東日本大震災があったにもかかわらず1万2千人を送客し、今年度は1万5千人を目指すという。この数字は宿泊単価が1万円以上しかカウントしていないので、実際の送客数はもう少し多くなる。
受入側の年度総会出席率も100%というわけではなかったが、ほぼ全員出席で、こちら側も参加意識が高い。受入側は原則1地域1旅館で、入会したくても入会しにくいこともある一方、会員施設がない地域は会員を増やしていく考えだ。
会員旅行会社はそれぞれ大手の提携店としての顔も持ちながら、旅行会社同士で横の連携を行い、同じ意識を共有できる受入機関と利益追求する「旅仲間」がどこまで絆を強め、数字を伸ばすのか、見ていきたい。
(トラベルニュースat 12年2月10日号)