国内LCCがスタート
関西国際空港で3月1日、国内初のLCC(格安航空会社)としてピーチ・アビエーションが運航を開始した。
今年はLCC元年といわれ、ピーチも今回の新千歳、福岡線に続いて3月25日には長崎、4月1日には鹿児島線が就航する。ピーチ以外でもジェットスター・ジャパンをはじめとするLCCが相次いで運航をスタートする。このLCCの誘致に力を入れている関空では今秋、LCC専用のターミナルを設ける計画だ。
こういった動きに対して「我々はもう食っていけない」と嘆く中小旅行会社の人たちは多いが、果たしてそうだろうか。確かにびっくりするような安さの航空運賃ではあり、個人客での利用者は増えるだろうが、果たして主流になるだろうか。
JTBのウェブアンケートでは、利用目的は圧倒的に「観光」で、安く浮いた分は「滞在先で少し贅沢」という回答が出ているものの、今のところ既存の航空会社、大手旅行会社から不安視する声は聞こえてこない。現段階ではわからないのだ。
ピーチの井上慎一社長も「観光にとってはポジティブな動きになる」と言ってはいるが、これも「はじめたばかりで判断がつかない」というのが本音だろう。要はLCCをどう捉え、活かす施策を考えるかが大事なのではないか。
(トラベルニュースat 12年3月10日号)