九州オルレで地域振興
「オルレ」という旅行形態がある。韓国・済州島から始まったもので、済州島で海岸や山などの自然景観を楽しみながらトレッキングをする人が増えたことで、オルレはトレッキングの代名詞となった。
九州でも済州島と同様の美しい風景とトレッキングに適した山岳があることから、九州を自分の目と足で再発見してもらう「九州オルレ」を今年から始めた。九州観光推進機構が進めており、現在「武雄」「奥豊後」「天草維和島」「指宿開聞」の4コースが認定されている。11月17日には熊本県天草市に韓国観光公社の李載景副社長と済州島オルレの仕掛人で済州オルレの徐明淑理事長を招いて、全国初のオルレを活用したインバウンドフォーラムを開いた。
徐さんは新婚旅行のメッカだった済州島は、年々観光客が減少、観光客誘致策が求められていたことを説明。住民が参加・協力するオルレを始めたところ2008年の5万人から11年には100万人を突破し、地域になくてはならないトレッキングになったことを紹介した。
トレッキングする人たちを地元住民が自主的にお接待などで迎え、何回も来てもらおうというのが基本的なオルレの考え方だと思うが、オルレを見ても地元住民参加型がリピーターをつくり、新しい観光のモデルになりつつあることがわかる。
(トラベルニュースat 12年12月10日号)