数字で語れる「地旅」に
群馬県前橋市で全旅協(ANTA)の第9回国内観光活性化フォーラムが行われた。フォーラムは「国内観光活性化」と銘打たれているが、着地型旅行で国内観光を活性化する方策を探るという大きな目的があるので、着地型(地旅)旅行活性化フォーラムと言い換えてもいい。
今回も「地旅と地域活性化の方向性」をテーマにしたシンポジウムが開かれ、地旅の現状やANTA会員にとって地旅がいかに重要な位置にあるかなどについて話し合われた。数年前までの同フォーラムは着地型旅行の事例報告ばかりで、参加者から「どうしたら客が集まり、儲かるのか」といった声が出ていただけに、今回コメンテーターから「ようやく着地型旅行も数字を入れて話せるようになった」といった発言が出たことは意義深い。
これには全旅が数年前から全国のANTA会員に呼びかけて行っている「地旅大賞」の存在が大きい。
1回目と2回目は商品内容が重視されたが、賞をとっても集客につながらないといった観点から、今回は集客も考慮に入れた選考となった。それが自ずと数字面を意識した集客方法、商品内容となり「数字で語れる地旅」へと一歩前進した。来年は第10回記念のフォーラムが和歌山で開催される。今回以上の「数字で語れる地旅」を期待したい。
(トラベルニュースat 13年2月10日号)