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復興加速の全国大会

14/07/11

全旅連総会は宮城県南三陸町のホテル観洋で開催された。翌日の全国大会は仙台市のJR仙台駅から近い電力ホールでの開催を考えると、仙台駅からバスで2時間もかかるホテル観洋での総会開催は、少し遠い。

しかし、全国大会実行委員会はあえて、この会場を総会開催場所に選んだ。3年前の東日本大震災の復興を加速させるためだ。全国大会開催時に大会実行委員長である宮城県旅館ホテル生活衛生同業組合の佐藤勘三郎理事長が「今回見たことや感じたこと、聞いたことを地元に戻ったときに語ってほしい。それが復興につながる」と話したことを形に表した。

ホテル観洋は被災を受けながら多くの被災者を受け入れ、地域とともに復興してきた旅館だ。震災を風化させないために2012年2月から毎日、震災で被害を受けた跡地を旅館スタッフが案内する「語り部バス」を走らせ、今年の4月で約4万人以上が乗車している。

約1時間の語り部バスは1人からの参加でも運行している。これは1人でも多くの人たちに震災でこの町に何が起こったのかを知ってもらいたいからに違いない。今回の全旅連の総会、全国大会が宮城で開かれたことで復興が少しでも進むことを願ってやまない。

(トラベルニュースat 14年7月10日号)

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