山陽新幹線開業40年

来年３月に北陸新幹線が金沢まで開業する。どちらかと言うと厳しい環境下にある北陸方面の観光関係者にとって開通日が待ち遠しいところだろう。開通後の金沢のホテルはすでに満室という話も聞く。その一方、西日本エリアの観光地や温泉地にとっては、北陸ばかりが注目されて我が地域はどうなるのだろうと不安が募る声も聞く。

もうひとつ忘れてはならないのが、来年は山陽新幹線が博多まで開通して40年ということだ。西日本エリアでは、意外と知られていない。先日もある山陽筋の観光キャンペーンで、このことを話したら、ほとんどの人がご存じなかった。

あるＪＲ西日本の幹部は「新幹線に対抗するのは新幹線」と言っていた。山陽新幹線のアピールに本腰を入れて取り組んでいくんだとの思いが伝わってきた。しかし山陽新幹線沿いの観光地や温泉地が、その気にならないと意味がない。北陸新幹線云々と言っていないで、ＪＲ西日本沿線の観光地はＪＲ西日本とスクラムを組めば、新たな展開になるに違いない。

今年は東海道新幹線が開通して50年だ。新幹線開業時のテレビドラマが放映されたりしているが、北陸は北陸で、山陽は山陽で共に新幹線効果で沿線の温泉地や観光地が潤うことを期待したい。

（トラベルニュースat 14年10月25日号）