安心する電話の対応
知人がある温泉地へ旅行を予定していた前日、列車が天候不良で運休してしまった。翌日に旅行を控え心配になった知人は宿泊を予約している旅館に電話した。
応対した旅館の女性スタッフは「特急は運休していますが、各駅停車の列車は動いていると思いますので、それに乗ってくるか自動車でお越しになるしかありませんね」。
知人はインターネットで列車の運行状況を調べて、全列車が運休していることを知って電話をかけていた。にもかかわらず特急は運休しているが各駅停車は動いているなどと、いい加減な情報を客に伝えるこの旅館はどうなっているのか。各駅停車の列車で行くには距離、時間とも大幅にかかるのに、各駅停車の乗車を勧めるのはどういうつもりだろうと、不信感を覚えたそうだ。
今年は大雨をはじめ自然災害で旅行マインドにブレーキがかかった1年だった。これからも天候不順などで観光地や温泉地への宿泊が急きょキャンセルされるケースは出てくるかもしれない。
だからこそ、この知人のように宿泊する気持ちがあるものの、不安な気持ちから問い合わせをしてくる宿泊客の思いを汲んで、きちんと寄り添えるような受け答えができるよう、各宿泊施設は再確認してほしい。
(トラベルニュースat 14年12月10日号)