九州ふっこう割の活用
熊本地震の影響で70万件を超える宿泊キャンセルがあった九州で、九州旅行の費用を助成する「九州ふっこう割」の販売が7月から始まった。
観光庁が180億円の予算を組んで行うもので、12月までに国内外から150万人分の旅行者を九州に呼び込むことを目標にしている。達成できれば1656億円の経済効果があるのだそうだ。旅行料金の割引率は熊本県と大分県が9月まで最大70%、10―12月は最大50%、10―12月は最大40%とお得感満載の内容になっている。大手宿泊予約サイトを中心に販売を始めたが、すでに売り切れになっているものもあるという。ネット、リアルエージェントともに現在のツアークーポンの在庫状況がわかるサイトも出ている。
ネット販売を行った方が、多くの旅行者がふっこう割を使って九州旅行に出掛けるのかもしれない。しかし販売が始まった7月1日の段階で、中小旅行会社がこのふっこう割を使った商品をどのように作ればいいのかといった説明がないというのは、どうだろう。置いてけぼり感を感じてしまう。
夏場は大手で、中小旅行会社の顧客は秋にふっこう割を使った商品でどうぞ、ということであるならば納得できることなので、しばし状況を見続けたい。
(トラベルニュースat 16年7月10日号)