阿蘇への復興支援
4月16日に発生した熊本地震から4カ月。8月20日、現在通行止めになっている阿蘇山頂への登山道を通り、草千里や阿蘇山頂を特別に案内してもらった。唐門や本殿が崩落した阿蘇神社にも寄った。
確かに道路の復旧は進んでいるが、いつ元通りになるかわからない深刻な状況があることも事実。それでいて地元の人たちが「復旧ではない。復興だ」と前向きな捉え方で口にする言葉や行動の力強さに、外から訪れた我々が逆に励まされた。
ある商店主は「阿蘇神社があれだけの被害に遭いながら、地域内で家が崩落したところはありませんし、人も亡くなっていません。阿蘇神社が身代わりになって我々を守り、どうすれば魅力ある地域になれるのかを考える宿題をいただいた」。また観光施設経営者は「阿蘇への道路閉鎖が九州観光全体へこれほど影響するとは思っていませんでした。ここで商売する誇りを感じました」「熊本・阿蘇を訪れ自然災害の凄さを感じ、それぞれの地域の教訓にしていただけたらと思います。それだけの迫力がここにはあります」。
不謹慎な言い方になるかもしれないが、熊本・阿蘇周辺には今しか体験できないこと、見ることのできないものが山ほどある。そのために熊本へ足を運び宿泊すること。それが被災地の支援につながる。
(トラベルニュースat 16年8月25日号)