50周年を迎えた関案連
石川県の行政、宿泊、観光施設の大阪営業所などが一体となって観光情報をアピールする「関西石川県観光旅館・施設案内所連絡協議会(関案連)」が今年設立50周年を迎えた。官民共同で観光情報を発信する組織としては、関西でもっとも古い。半世紀に渡って活動している関案連は、関西の観光を語る上での歴史の一部といっても過言ではない。
25周年を記念して発行した関案連の小冊子をみると、当時の旅行業協会の協力会や案内所組織の主だった役員には、関案連のメンバーが名を連ねており、関西の旅行業界や案内所業界で中心的な役割を担っていたことがわかる。活動内容も講演会や研修会、キャラバンなど活発な取り組みを行っており、関西からの誘客を促す目的で、現在各県で運営されている同様な組織のモデルになっている。
ただ関案連に限らず、在阪案内所の閉鎖による会員数の減少や関係者の高齢化、ウェブによる情報発信の台頭などにより、組織運営がむずかしくなってきている。今後はこれまで以上に地元観光旅館や行政、観光協会、さらにはDMOなどとの連携を密にし、フェイストゥフェイスのマーケティングモデルを確固たるものにしてほしい。関案連が次の50年を見据えた指針を業界に提示してくれることを望む。
(トラベルニュースat 17年4月25日号)